【ネズブロ】

道化師のソネット

笑ってよ君のために　笑ってよ僕のために

僕たちは小さな舟に　哀しみという荷物を積んで
時の流れを下ってゆく　舟人たちのようだね
君のその小さな手には　持ちきれない程の哀しみを
せめて笑顔が救うのなら　僕は道化師になれるよ
笑ってよ君のために　笑ってよ僕のために
きっと誰もが　同じ河のほとりを歩いている

僕らは別々の山を　それぞれの高さ目指して
息もつがずに登ってゆく　山びと達のようだね
君のその小さな腕に　支えきれない程の哀しみを
せめて笑顔が救うのなら　僕は道化師になろう
笑ってよ君のために　笑ってよ僕のために
いつか真実に笑いながら　話せる日がくるから

笑ってよ君のために　笑ってよ僕のために
笑ってよ君のために　笑ってよ僕のために

ｂｙ　さだまさし

この唄は私にとって想い出深い曲です。
大学時代、親友のＭがキャンパスでいつもこの唄を歌ってくれました。
彼のギターはけっして上手じゃなかったけれど、唄はとても上手でした。
その彼がいちばんよく唄ってくれたのがこの曲でした。

私はこの曲が大いに気に入ってしまい、すぐにシングルレコードを買いました。
そして飽きるほど何度も何度も聴きました。
夏休み、冬休み、実家に帰った時も毎日毎日この曲をかけ流すので、母から、「もう耳にタコができたよ。頼むからもうやめておくれ！」と言われたぐらい聴きました。

この曲を聴くと、親友Ｍとの会話を思い出します。
それは、大学のサークルボックスで二人っきりになった時、私が彼に「お前の夢ってなんだ？」と聞いた時のこと。
彼はこういいました。
「僕はね、透明人間になって、公園のベンチで愛を語っているカップルの後ろで、そっとギターを弾いてあげたいんだ！」
それは夢とは言わないだろう．．．．　でも気持はとてもよくわかるよ。
彼のことだから、唄は歌わずギターの音色だけで、恋人たちを盛り上げてあげるんだね。

彼の好きだったさだまさしの曲は、この道化師のソネットと防人の詩。
彼の影響を受けた私はそれから防人の詩を聴きまくり、家族から大ひんしゅくを買いました（笑）
まぁ、気に入った曲は何百回と聴くのが私の性格、ミミタコはあきらめてください。

彼と会うまでは普通にさだまさしの曲が好きでしたが、彼と会ってからはさだまさしが大好きになりました。
私の好きな唄はたくさんありますが、特に好きなのは先の二つ以外では、天までとどけ、サンデーパーク、もう一つの雨宿り、飛び梅、梅雨のあとさきでしょうか。
落ち研出身の彼のコンサートは皆から面白いと聞かされていますがいまだコンサートには行ってません。
ときどき浜松にも来てくれるんですけどね。チケットは買っていません。　私、涙もろいから。

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